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Field Note

国際協力、食、農業、経済を主とした雑記

元公務員が天下りの問題点を説明します!

社会 公務員

 

 

文部科学省OBの早稲田大学への天下りが問題になってますね。

 

でも天下りってそもそも何が問題なんでしょうか?

 

天下りとはざっくり言うと、

 

役人のOBがそれまでの知識やスキルを活かして、今度は公務員以外の組織(実際は半官みたいなとこが多いけど)に再就職すること

 

です。

 

民間だって退職後、それまでの知識やスキルやコネクションを活かして再就職したりするわけで、公務員だけが問題視されるのはなぜでしょうか?

 

実は公務員の再就職それ自体には特に問題はありません。

 

 

では何が問題かと言うと、ぱっと思いつくのは例えば次のような場合です。

 

 

<役所OBの再就職先の組織が、OB排出元の省庁から、許認可や交付金などの資金を受け取っている場合>

 

抽象的なので噛み砕いて説明しますね。

 

例えば、一般的に大学や研究機関は文部科学省からいろんな補助金等を受け取っています(実際に今回の件で早稲田大学が受け取っていたかは別として)。

 

もちろんそうした補助金等の配布は、文部科学省が客観的な基準に基づき、公平に審査された上で行われるわけですが、

 

マークシートのテストのようにマルバツで判定できるようなものではなく、どうしても判断する側の主観が入らざるを得ません。

 

そもそもその判定の基準自体を特定の団体に有利なように変更することだってできる(スポーツのルールが変えられるように)わけで、

 

客観的と言いつつも、その基準や審査などのルールについては所管している官庁の意向を強く反映させることができます。

 

このような状況ですから、補助金等を受けたい組織はルールを決めている所管官庁とパイプを作りたいと思います。

 

官庁にパイプがある人間がいれば、その人間を通して自分たちの組織に有利になるよう、(補助金等の配布をはじめとした)各種施策への干渉ができるからです。

 

仮に受け入れた人間が、全く仕事のできない、毎朝出勤して日がな新聞を読んでるだけのような職員で、

 

そんな職員に、例えば年収1000万円の給与を支払ったとしても、

 

それを補って余りある金銭的、非金銭的なメリットを受けられるので、官庁OBを受け入れるメリットは十分にあるわけです。

 

 

本筋に戻って、この体制の何が問題なのかと言うと、本来社会全体のために使われるべき資金の配布等の審査が(本来は別の組織に配布されるはずだったかもしれないお金が)特定の組織に流れ、その一部が天下りOBの給与に流れてしまうことにあります。

 

資金が本来の目的に使われるのならいいですが、実際は、天下った役人の給与にその一部が使われるわけです。

 

絵にすると下図のようになります。

本来の補助金などに上乗せして、価値を生み出していない天下りOBの給与分が支払われているわけです。

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 上図で資金の多くは補助金等本来の目的に使われる(と願っている)わけですが、

 

その一部が天下りしたOBに流れており実情は、

 

官庁が退職したOBの給与の支払いを他の補助金等と抱き合わせで天下り先に押し付けている

 

わけです。

 

こう書くと、

 

天下り役人ゆるせん!!

 

って思いたくなりますが、事情はもう少し複雑で、

 

実際には、それまでのキャリアの中で身につけた知識やスキルを活かして、給与に見合う活躍をしているOBの方もいるはず(と思いたいです、一納税者として…)

 

と言うわけで、初めに書いた通り再就職自体が悪なのではなく、

 

再就職を絡めた利害のやりとりが良くない、と言うことです。

 

じゃーどうすんのよ、って話ですが、

 

再就職するにしても、一般公募に申し込むとか、補助金等の申請を申請する組織が所管官庁のOBを抱えている場合は、その名簿を公表するとか、再就職に絡めた利益の供与について透明性を高めることが大切ですね。

 

もちろん他にも利害が絡むパーンは色々あるわけですが、長くなるのでこの辺で。

 

 

世の中の仕組みって複雑ですねー