Field Note

「ああ、なるほどね」を”おすそ分け” 国際協力、食、農業、経済、東南アジアを主とした雑記。

国際協力を仕事にするには〜その2 新卒からの就職編〜

 前回のエントリでは、国際協力を仕事にするための情報収集について書いたけど、

それに引き続き、今回のエントリでは、新卒から国際協力を仕事にするためのキャリアパスについて書いていきます。

field-note.hatenablog.com

 

国際協力業界への就職、転職については、

 

いきなり国際協力業界に入るより、まずは専門性を身につけて、それを活かして働くのがいい。

 

というようなことがよく言われます。

 

実際に働いてみてそれは事実だと思います。

 

国際協力業界の仕事は、言葉の通り、スキルや専門性を活かして、途上国の人たちのために協力するものなので、何もできない状態で途上国行っても、

 

何しに来たの?

 

って感じになってしまうことが多々あります。

 

 

一方で、

 

自分は今(新卒や第二新卒など)国際協力業界で働きたいんだ!

 

という人も多いでしょう。

 

自分もそうでした。

 

そういう人達はどうしたらいいのか?

国際協力への情熱を抑えて、何らかの専門性を身につけることに数年を費やすべきなのか?

 

結論から言うと、専門性を身につけずにいきなり業界に突っ込むのもアリだと思います。

そのためのキャリアパスを書いていきます。

 

1. 青年海外協力隊

一番間口が広いのがこれ。2年間海外経験が積め、語学研修もただで受けることができて、しかも給料までもらえる(少しですが)という好待遇です。ただ、資格などが不要なコミュニティ開発(旧村落開発普及員)などは、倍率が高くなるので、そこは要注意。自分の学生時代の研究、課外活動なんでもいいので、応募する要請への繋がりがつくれればベストです。

 

2. 開発コンサルティング会社

JICAの業務を受託するのがこのコンサルティング会社、通称開発コンサル。

実質的にJICAプロジェクトを回しているのは、彼らですね。JICAは彼らに発注して、報告を受けつつ最終意思決定や進捗確認をしていくイメージ。

以前までは新卒採用はほとんどなかったですが、最近では、各社深刻な若手不足から、新卒を採用しているところも増えて来ました。

ただし、それなりに狭き門で、語学力や海外経験はある程度求められます。

英国でマスターをとってる人もゴロゴロいる感じ。

ちなみに、1.の青年海外協力隊をへて、開発コンサルに入る人も結構います。

 

3. JICA

新卒取っていますが、めちゃくちゃくちゃ倍率高いです。運もそれなりに絡んでくるので、受かればラッキーくらいに思っておくのがいいかと思います。

 

4. 国際機関などのインターン

国際機関では数ヶ月単位でインターンを受け入れているところが結構あります。

こう言うところで、経験を積んでいけば、上記1〜3のオプションにも繋がりやすくなります。

 

***

 

自分はたいして専門性もないままに国際協力業界に入りました。

入る前は、業界で働いている人は皆口を揃えて、まずは専門性を身につけろといい、

数年が経った今、その言葉の意味がよ〜くわかります。

ただ、当時の自分にそれを納得させるのが難しいのも自分がよくわかっているので、

結果的には専門性身につけてからの方が良かったけど、当時の選択は後悔していない、というかしようがない、と思っているのもまた事実です。

 

なので、折衷案的ですが、まずは国際協力の世界に飛び込んでみて、専門性の必要性を痛感した時点で、国内などの専門分野で働く、

というのもありかな、と思っています。

 

もちろん、中には国際協力業界で働きながら、自己研鑽を積んでメキメキ専門性を高めていくような人、または、専門性よりもマネジメントなどのジェネラリストとして活躍する人もいるので、そういう道を模索するのも可能性として考えておくといいかと思います。

 

なお当然ながら、どのキャリアパスでも英語は必須です。

ここは日本だろうがなんだろうが勉強すればどうにでもなるので、本気で新卒での就職を目指すなら、TOEICのスコアが足りなくてつまずくなんてことにならないよう、しっかり勉強しておきましょう。

 

あと、学生の方は長期休みや休学を利用して、途上国巡り(や短期の海外ボランティア)をしてみるといいと思います。開発コンサルなどは異文化での生活経験(衛生面や文化の違いに耐えられるか)などを最低限のスキルとして考慮するので、多少の足しになるし、なにより、途上国の現場を見るのは自分にとって国際協力をより身近に感じる助けになるはずです。

 

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